2019年1月
キャンティ・ルフィナの名門「グラーティ家」
キャンティ・ルフィナの名門「グラーティ家」
フィレンツェの北東に位置するルフィナ地区。アペニン山脈から保護された、キャンティの生産地の中でも銘醸地として名高いエリアで、標高200~250m、なかには500mを超えるような比較的標高の高いところに畑があります。夏場に気温が高くなりブドウの成熟を助けますが、夜には渓谷に北風が吹きリフレッシュしてくれることで寒暖の差がしっかりとあります。このため、ブドウが成熟していく際、芳香成分と酸を高く保つことができるのです。
本日のワインは、このルフィナの地で5世代に亘りワイン造りを行っている家族経営の生産者「グラーティ」から「リゼルヴァ」をPick Up! オーク樽にて約60カ月の長期熟成、グラーティ家自慢の一本です。
グラーティ キャンティ・ルフィナ ヴィッラ・ディ・ヴェトリチェ リゼルヴァ 2012
Chianti Rufina Riserva Villa di Vetrice /Azienda Agricola F.lli Grati
熟したブラックチェリーやプラム、ドライトマトの香りに、リコリス、バラのドライフラワー、木樽由来のバニラやシナモン、クローブのヒント。続いてレザー、なめし革、動物的なニュアンスと、温度が上がるにつれてドライイチジクのような香りも感じられる。アタックはソフトでなめらか。全体的にまろやかな印象があり、豊かな味わいが口いっぱいに広がる。キメ細かなタンニンが溶け込んでおり、熟成を感じつつサワーチェリーのような洗練された酸味が心地よいアクセント。中盤から果肉感が増していく。フレーヴァーに富み、長く続く余韻をもつ。フルボディからミディアム寄りで、果実味とのバランスが優れている。
合わせるお料理
牛肉の赤ワイン煮、仔羊や鴨肉のロースト、和風の肉料理、トマトソース料理、すき焼き、パテ、熟成チーズなど。
産地:イタリア トスカーナ
品種:サンジョヴェーゼ90%、カナイオーロ7%、コロリーノ3%
タイプ:赤ワイン ミディアム-フルボディ
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ジェロボーム「フランスワイン グランド テイスティング 2019」
ジェロボーム「フランスワイン グランド テイスティング 2019」
2019年の試飲会が遂にスタートしました。今回は火曜定休を利用して大阪会場にエントリー。ジェロボーム㈱の看板商品 ポル・ロジェやペラン、ヒューゲル、ラロッシュ等をはじめ約100種のアイテムをテイスティングさせていただきました。
開口一番、2月中旬以降から3月初旬に新発売となる、ラ・ヴィエイユ・フェルムより新技術を取り入れて造られるスパークリングワイン。昨年7月に、先駆けて現地ワイナリーにて試飲しましたが、当時よりも酸のまとまりがよく、より果実感溢れるものでした。白とロゼがあり、当店では両方入荷予定です。初春に間に合うとのことでホッとしました。
また、特に気に入ったのが「シャペル・ド・ブラニー ムルソー・ブラニー プルミエ・クリュ2015」。こちらも去年の4月にオフレコの会で同ヴィンテージを飲んでいたのですが、この瓶熟期間でより柔らかさが増した様です。フレンドリーで、綺麗な酸とのバランスが素晴らしかったです。
気になるワインは改めてご紹介をさせていただきます。
フォジェールが造るリーズナブルワイン「シャトー・カプ・ド・フォジェール」
「フォジェール」と「カプ・ド・フォジェール」
カプ・ド・フォジェールの畑は、サン・テミリオンで名を馳せた「シャトー・フォジェール」の地続きにあり、2004年まではコリンヌ・ギゼ氏がオーナー、2005年からはシルヴィオ・デンツ氏がオーナーとなっています。
サン・テミリオンから東6kmにあるドルドーニュ渓谷の日当たりのよい丘陵地に位置するフォジェールの畑。日当たりのよい恵まれた立地にあり、前オーナー コリンヌ・ギゼと夫ペビィが共に品質を重視したワイン造りに励んできました。
52歳で他界したペビィ亡き後、未亡人となったコリンヌでしたが、一人でブドウ園を切り盛りし、遂にフォジェールをこのアペラシオンで最上のワインの1つとして名を連ねました。ワイン評論家ロバート・パーカーに『真のニューウエーヴのサン・テミリオンであり、芳醇さ、率直さ、ジャムっぽさ、完熟感、果実味、ふんだんな魅力のすべてが一度にそろったワインである。』と言わしめるほどに。
そんな「フォジェール」と地続きにある「シャトー・カプ・ド・フォジェール」。アペラシオンこそカスティヨンですが、サン・テミリオンのワインより低価格で、恵まれた立地に品質本意の精神が加わり、高いポテンシャルを秘めたワインを生み出しています。
シャトー・カプ・ド・フォジェール 2014
Château Cap de Faugères
香りは赤や黒のスグリやブラックチェリー、オリーブ、クローブ、スモーキーかつスパイシーなオークのヒント。チョコやコーヒーなどの香ばしさに、杉や檜を思わせるスパイシーな香りが混じり合う。他にドライフルーツ、生肉や鉄のニュアンス、洗練されたミネラルのノートが感じられる。口に含むとなめらかで、濃縮した果実味があり、繊細なタンニンが綺麗に溶け込んでいる。味わいはまろやかで、上品な酸味がフレッシュな印象を与えており、柔らかな中にもはっきりとした骨格をもつ。スパイシーで、しなやかなフルボディ。初日よりは二日目、フレッシュさをそのままに果実味が前に出て、中間部から程よい酸がグッと引き締める。リーズナブルな価格だが高いポテンシャルを感じさせる一本、すぐ飲むのであればデカンタージュがおすすめ。
合わせるお料理
牛や仔羊、鴨肉のロースト、ハンバーグ デミグラスソース、ビーフシチュー、スパイシーなソーセージなど。
産地:フランス ボルドー地方 カスティヨン
品種:メルロ85%、カベルネ・フラン10%、カベルネ・ソーヴィニヨン5%
タイプ:赤ワイン フルボディ
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"カマンサック"のセカンド・ワイン「ラ・クロズリー・ド・カマンサック」
シャトー・ド・カマンサックのセカンド・ワイン「ラ・クロズリー・ド・カマンサック」
メドック格付け第五級“シャトー・ド・カマンサック”のセカンド・ワイン。シャトーは、サン・ジュリアンの西にあるサン・ローラン村という、かなり奥まったところに位置し、そのためか、格付けシャトーの中では知名度が低いものの1つです。1965年にシャトーを買収したフォルネール兄弟の大規模な改修により品質はめざましく向上。かつて凡庸だったワインは、しっとりとした質感をもつ、軽やかでエレガントなスタイルへと見事な変貌を遂げています。
本日は、熟成感のある2006年ヴィンテージをご紹介します。
ラ・クロズリー・ド・カマンサック 2006
La Closerie de Camensac
香りはドライフルーツ的要素の強いカシスやプラム、リコリス、メントール、ブラックペッパー、木樽由来のビターチョコや杉、スモーク、葉タバコのヒント。熟成香が綺麗にあらわれており腐葉土や栗の渋皮のニュアンスなど、複雑さも感じられる。口に含むとソフトでなめらか。スタイリッシュな印象がありボディは幾分軽いが、それでもこのクラスとしては十分なタンニンと果実味の豊かさから、味わいに深みとコクが感じられる。ファーストに通ずる“しなやかさ”、ミネラルを含むまっすぐな個性が光る。酸味は穏やかでバランスがよく、辛口で、ビターな余韻が心地よい。
合わせるお料理
赤身肉を中心とした料理、仔羊や鴨肉のロースト、ビーフシチュー、すき焼き、ジビエ、牡蠣フライなど。
産地:ボルドー地方 オー・メドック地区
品種:カベルネ・ソーヴィニヨン主体、メルロ
タイプ:赤ワイン フルボディ
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シャンパーニュ・メゾン アンリ・ジローが手掛ける「ラタフィア」
シャンパーニュ・メゾン アンリ・ジローが手掛ける「ラタフィア」
寒い冬にアイスを食べる。
お供は“アンリ・ジロー ソレラ・ラタフィア・シャンプノワ”。
バニラアイスにラタフィアをかければ、贅沢な美味しいデザートに早変わり。
慌ただしい日常を離れて、甘い余韻に酔いしれてみてはいかがですか。
生産者はアンリ・ジロー。かつてはイギリスやモナコを中心とするヨーロッパ上流階級でのみ愛飲されていた「幻のシャンパーニュ」と称され、良質のブドウと伝統製法から生み出される洗練された味わいは、長くヨーロッパ社交界の華やかな宴を彩ってきました。
こちらのラタフィアは、ブドウジュースにフィーヌ(ブランデー)を添加して酒精強化し、アンリ・ジローがこだわり抜いたアルゴンヌ産オークの小樽に入れソレラ方式で熟成させたもの(1990年から2013年まで毎年リザーブしてきたリキュールを、絶妙の比率でブレンド)。
アンリ・ジロー ソレラ・ラタフィア・シャンプノワ
Solera Ratafia Champenois /Henri Giraud
チェリージャムやマラスキーノ・リキュール、オレンジピール、甘いメープルシロップや砂糖漬けの黄系果実の香りが広がり、アーモンドやシナモンなどのスパイス香がアクセント。ブランデー特有のふくらみのある芳醇なアロマが魅了する。他にチョコやカラメルのニュアンス、ドライアプリコットに煮詰めた洋梨のような香りもあらわれる。口に含むとやわらかくスムーズな飲み心地。溢れんばかりに香味が広がり、同時に強い粘性とグリセリン分が感じられる。まろやかで、優しくとろけるような甘さがあり、旨味がたっぷりとした凝縮感で満たされる。うっとりとするほどの美味しさ。繊細で軽めの酸が味わいを程よく引き締めており、スッキリとしたアフターへと誘ってくれる。優雅で、官能的な曲線美を描く。
合わせるお料理
食前・食後酒はもちろんのこと、フォアグラや甘辛い味付けの肉料理、チーズ、デザートなど。飲み頃温度は10~15度でお楽しみを。
産地:シャンパーニュ地方 アイ村
品種:ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%
タイプ:酒精強化ワイン 甘口
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ロマンチックな雰囲気を醸し出す、 ラマートに輝く美しきピノ・グリージョ「ゴシップ」
ロマンチックな雰囲気を醸し出す、 ラマートに輝く美しきピノ・グリージョ
“ラマート”はイタリア語で「銅・赤銅色」の意。いわゆる灰色(グリージョ)品種のブドウを白ワインの醸造で醸し、長めのスキンコンタクト(アルコール発酵前に果皮と果汁を接触させる醸造法)を施すことによってモストが淡い赤銅となります。地元フリウリでは、あくまで白ワインとして飲まれることが多いのですが、美しきラマートの色合いからロマンチックな雰囲気も楽しめます。
生産者は、イタリア屈指の白ワイン生産地フリウリ産にもかかわらず、嬉しいお買い得な価格でリリースしてくれる「ディ・レナルド」。
ディ・レナルド ゴシップ ピノ・グリージョ ラマート 2017
Gossip Pinot Grigio Ramato /di Lenardo
ザクロやチェリー、ストロベリーなどのチャーミングな香りに、カリン、ハーブ、バラのドライフラワー、アーモンド、ほろ苦いミネラルのヒント。新鮮で、ほんのりと甘やかなニュアンスとスモーキーさが絶妙のハーモニーを奏でる。口に含むとなめらかで、クリスピーな酸味と果実味のバランスが美しい。伸びやかに風味が広がり、酸とともにミネラル感が全体を程よく引き締める。中間部からはほんのりとタンニンが感じられ、後にはピンクグレープフルーツのようなフレーヴァー。まとまりがよくビター加減が心地よい。
合わせるお料理
サラダ、魚介のマリネやスープ、鶏・茸料理、鴨や牛のタタキ、パスタ、トマトソースベース料理など。
産地:イタリア フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア
品種:ピノ・グリージョ100%
タイプ:白ワイン(ラマート) 辛口
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千里の道も一歩から「ヴィニエティ・ザブ イル・パッソ 2017」
千里の道も一歩から
『千里の道も一歩から』
どんなに大きな事業でも、まず手近なところから着実に努力を重ねていけば成功するという教え。
さぁイル・パッソを飲んで、最初の一歩を踏み出そう!
本日のワイン
「ヴィニエティ・ザブ イル・パッソ 2017」
100%ネレッロ・マスカレーゼになって2作目となるヴィンテージ。イル・パッソの葡萄は10月上旬に畑で房の付いたまま枝をカットし、樹上で7~14日間乾燥させます。アマローネ的な効果を与えることによって、果皮は色濃くなり糖度もあがり、フルーティーなワインに仕上げることが出来ました。
ワイン名の“パッソ”には、「乾燥した」という意味と「歩み・ステップ」という意味があり、ラベルには足跡が描かれています。リパッソ(アマローネの搾りかすを使用したヴェネトの伝統的な醸造方法)を意識した名前であると同時に、畑での手作業を含め一歩一歩最高の品質に向かって前進するイメージです。
ヴィニエティ・ザブ イル・パッソ 2017
Il Passo /Vigneti Zabu
熟したカシスやラズベリー、ザクロ、スミレのアロマが豊かで、ブラックペッパーやハーブ、バルサミコ、金属的なミネラルのヒント。甘さがあり程よく引き締まったエレガントな香りで、やさしいバニラやチョコ、ローストしたオークのノートが包み込むように広がる。口に含むとソフトでまろやかなボディにジューシーな果実味が伸びやか。様々なベリーフルーツやカシスの風味にスパイス、オークの要素が溶け込んでおり、香り同様の華やかさ・含み香の広がりが味わいに幅をもたらしている。濃縮感があるが重く残ることがなく上品な酸とのバランス。飲み心地がスムーズで、コクと旨みたっぷりの豊かな味わいに仕上がっている(ミディアムからフルボディ)。
合わせるお料理
グリルした肉、サラミ、トマトソースベース料理、パスタ、ナスの肉味噌詰めなど。
産地:イタリア シチリア
品種:ネレッロ・マスカレーゼ100%
タイプ:赤ワイン ミディアム-フルボディ
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ワイナリー訪問記「シャトー・ド・ボーカステル -ローヌ-」
昨夏にシャトーヌフ・デュ・パプの銘醸「シャトー・ド・ボーカステル」を訪問させていただきました。本日はその訪問記とともにボーカステルのエノテーク2005年をご紹介します。“エノテーク”はボーカステルのカーヴにてゆっくりと熟成させた完全蔵出しワインです。
ワイナリーの周りに広がるブドウ畑は100haに渡り、なんと一枚地続きの畑で、パプで認められている13品種のブドウすべてが植えられています。特徴的なゴロゴロとした丸い石 -ガレ- に覆われた畑、その下は砂と粘土質からなります。このガレは、以前は日中に太陽熱を蓄えて保温効果を高める役割でしたが、現在は温暖化の影響もあり土中の水分が蒸発しないための蓋の役割を担っています。砂は水捌けがよく、粘土は水分や養分を蓄えます。これらの土壌はブドウにとっては素晴らしい条件下となり凝縮感のあるブドウが育つのです。
2代目ピエール・ペランが畑を広げ、3代目のジャック・ペランがすべての基礎を築き上げました。当時誰も実践していなかった有機農法を取り入れ、ムールヴェードルやルーサンヌの可能性に着目。先人たちの優れた先見性と弛みない努力の結晶は父から子へと引き継がれ、その伝統は今も守られています。
テイスティングでは、希少なオマージュやルーサンヌ100%の白など、8種類を試飲しました。
シャトー・ド・ボーカステル シャトーヌフ・デュ・パプ ルージュ エノテーク 2005
Châteauneuf du Pape Rouge Oenothèque /Château de Beaucastel
グラスに注いですぐの香りは、黒い果実にオリーブ、プルーン、イチジク、オレガノ、土、鉄、ローストしたオークのノート。やや閉じ気味な印象があるが20~30分ほどでフローラルな香りやリコリス、アニス、煮詰めたベリーフルーツなどの甘やかな香りがあらわれる。香り自体の幅が広がりペッパーやカカオなどのニュアンスも。そして、なめし革やベーコンの脂、トリュフ、麝香など次々にあらわれる複雑なブーケが魅了する。口に含むと柔らかで、果実味は力強くリッチ、厚みが感じられる。舌触りはまるでビロードのよう。スパイスが効いた辛口ながらもその中に「まろやかな甘さ」と「旨み」が共存する。溶け込んだタンニンと果実味、ミネラルが織りなす緻密な構造。14年の歳月を経ているが、未だフレッシュさを損なわず味わいの均衡が保たれている。飲み頃温度は15度、ドライな中にも引き締まった甘みが印象的で、美しくバランスがとれている。
合わせるお料理
ジビエ、スパイシーな肉料理、牛ほほ肉の赤ワイン煮、牛ステーキ トリュフ仕立てなど。
産地:フランス ローヌ地方
品種:ムールヴェードル30%、グルナッシュ30%、シラー10%、クノワーズ10%、サンソー5%、他(ヴァカレーズ、テレ・ノワール、ミュスカルダン、クレレット、ピクプール、ピカルダン、ブールブーラン、ルーサンヌ)
タイプ:赤ワイン フルボディ
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完全蔵出し"エノテーク" 「シャトー・ド・ボーカステル エノテーク 2005」
完全蔵出し“エノテーク”
シャトーヌフ・デュ・パプの銘醸「シャトー・ド・ボーカステル」から完全蔵出しの“エノテーク”、2005年と1998年が入荷しました。“エノテーク”はボーカステルのカーヴにてゆっくりと熟成させた完全蔵出しワインです。ワイナリーの周りに広がるブドウ畑は100haに渡りなんと一枚地続きの畑!さらにパプで認められている13品種のブドウすべてが植えられています。
2代目ピエール・ペランが畑を広げ、3代目のジャック・ペランがすべての基礎を築き上げました。当時誰も実践していなかった有機農法を取り入れ、ムールヴェードルやルーサンヌの可能性に着目。先人たちの優れた先見性と弛みない努力の結晶は父から子へと引き継がれ、その伝統は今も守られています。
本日は2005年ヴィンテージをご紹介します。
シャトー・ド・ボーカステル シャトーヌフ・デュ・パプ ルージュ エノテーク 2005
Châteauneuf du Pape Rouge Oenothèque /Château de Beaucastel
グラスに注いですぐの香りは、黒い果実にオリーブ、プルーン、イチジク、オレガノ、土、鉄、ローストしたオークのノート。やや閉じ気味な印象があるが20~30分ほどでフローラルな香りやリコリス、アニス、煮詰めたベリーフルーツなどの甘やかな香りがあらわれる。香り自体の幅が広がりペッパーやカカオなどのニュアンスも。そして、なめし革やベーコンの脂、トリュフ、麝香など次々にあらわれる複雑なブーケが魅了する。口に含むと柔らかで、果実味は力強くリッチ、厚みが感じられる。舌触りはまるでビロードのよう。スパイスが効いた辛口ながらもその中に「まろやかな甘さ」と「旨み」が共存する。溶け込んだタンニンと果実味、ミネラルが織りなす緻密な構造。14年の歳月を経ているが、未だフレッシュさを損なわず味わいの均衡が保たれている。飲み頃温度は15度、ドライな中にも引き締まった甘みが印象的で、美しくバランスがとれている。
合わせるお料理
ジビエ、スパイシーな肉料理、牛ほほ肉の赤ワイン煮、牛ステーキ トリュフ仕立てなど。
産地:フランス ローヌ地方
品種:ムールヴェードル30%、グルナッシュ30%、シラー10%、クノワーズ10%、サンソー5%、他(ヴァカレーズ、テレ・ノワール、ミュスカルダン、クレレット、ピクプール、ピカルダン、ブールブーラン、ルーサンヌ)
タイプ:赤ワイン フルボディ
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