ジャン ヴェッセル ブリュット ロゼ ド セニエ
短時間のマセレーション(浸漬)製法によって造られています。これは、ブドウ果汁と果皮を24時間から48時間(年により異なる)接触させる方法で、これにより鮮明な色彩をワインに移すことができます。熟成期間は最低2年半、ドサージュは9g/L。
テイスティング コメント
外観はオレンジがかったダークチェリーレッド。香りは野性味があり、ストロベリーやラズベリー、マラスキーノチェリーにバラのドライフラワー、スパイスのノート。次第にダージリンティーや茸など、複雑さが増していく。口に含むと爽やかで、力強いアタック。繊細な泡の刺激が心地よくふっくらとしたボリューム感。風味には赤いベリーやチェリー、ブラッドオレンジを思わせる。ドライで、バックボーンにはミネラル、重心はやや低め。飲み応えがあり後には心地良い渋み。
合う料理 ベリー系ソースを添えた牛や鴨肉のロースト、サーモン、中華、アジア系のスパイス料理など。
2024年7月試飲
シャンパーニュ ジャン ヴェッセル
ブージィ村にて3世紀前からシャンパーニュ造りを始めていた一族の歴史を引き継いで1930年に創設。現在14haの広さのグラン・クリュ(特級畑)を主とした自社畑で栽培されたブドウのみからシャンパーニュを生産しているシャンパーニュでは別格的に小規模な生産者。ブドウ栽培から製造・販売までの工程全てを自らの手でまかなうレコルタン マニピュラン(RM)です。
商売を広げることよりも信頼できる自社畑の範囲内で理想的なシャンパーニュ造りに使命をかけるデルフィーヌ ヴェッセル当主の考えは、年間約12万本に過ぎない生産量によっても裏付けられています。
ブージィ村の粘土石灰岩質のテロワールはピノ ノワールの栽培に最適で、作付けの90パーセントをピノ ノワールが占めています。シャンパーニュの醸造においては「力強さ、洗練さ、繊細さ」の要素をうまく取りあわせ、テロワールの特性が最も良く現れるように絶えず気を配っています。また近年では太陽光エネルギー、雨水の再利用、さらにはリュット レゾネ(減農薬栽培)をブドウ畑に導入することなど常に自然と新しい技術に耳を傾け、環境に深く配慮しています。それらのたゆまぬ努力から個性的で質の高いシャンパーニュを生み出しているのです。