シャトー フォンテーヌ ド ロービエ 2012
収穫後のブドウをワイナリーで選別し、全房マセレーションを行う。アルコール発酵はステンレスタンクで10～15日間、その後マロラクティック発酵を実施。ワインは樽で8～12ヶ月間熟成。
テイスティング コメント
深みのあるガーネットの色調。香りは赤や黒のスグリ、スミレ、甘草、タイムやナツメグなどのスパイスのノート。加えてトースティなオークの香り。キノコやナッツ、土っぽいニュアンスも感じる。口当たりはなめらかで溶け込んだタンニン、程よい渋みが心地よく凝縮した果実味と豊かな酸味のバランスが良い。熟成を感じながらフレッシュさを備えており、しみじみとした旨みが溢れ出る。どっしりとしたボディ感、複雑でコクのある味わいに仕上がっている。
合う料理 赤身肉料理、仔羊や鴨肉のロースト、ビーフシチュー、ジビエ、すき焼きなど。
2024年10月試飲
シャトー ランクラサーブル / シャトー フォンテーヌ ド ロービエ
1900 年創業のシャトー ランクラサーブル ( 旧名ラフォン ) は、フォーシー家が5世代にわたってワイナリーを引き継ぎ、ワイン生産者の仕事がどうあるべきか、テロワールを人間的なスケールで伝え、ノウハウを守り、そして何よりも自然を尊重することに専念してきました。このシャトーは、コミューンの有名なクリュ ブルジョワのひとつとして知られています。フォンテーヌ ド ロービエはこのシャトーのもう一つのブランドです。醸造は可能な限り最も自然な方法、つまり介入を最小限に抑えた方法で行い、2022年にはボルドー認定ブドウ園トロフィーの「動植物 - 生物多様性の保護」部門に4年連続でノミネートされるなど、持続可能な農法を積極的に実施しています。2013年にHVE(Haute Valeur Environnemental)環境価値重視レベル3を取得しています。
フランスAOCワイン事典(発行者 株式会社 三省堂)より抜粋
メドック Médoc
メドック地区はボルドー市の北西、ジロンド河左岸の半島のような形状をした地帯に伸びる全長約120kmのワイン生産地で、名前は「水の真ん中」を意味するラテン語に由来する。河の上流域のオー メドック地区と大西洋により近い中・下流域のメドック地区の2つに分かれており、AOCメドックというアペラシオンは、法律的には2つの地区全域で造られる赤ワインへの適用が認められている。しかし、実際には中・下流域、すなわち北部の14コミューン(市町村)で生産されるものがAOCメドックを名乗っている。
河がピレネー山脈や中央山塊から運んできた砂利を多く含むメドックの土壌は、特にカベルネ ソーヴィニヨン種の栽培に適していることから、この品種が主体のワインが多い。生産量の約55%は輸出されている。
メドック地区とオー メドック地区には、有名な1855年の格付けである「クリュ クラッセ」のほかに、「クリュ ブルジョワ」「クリュ アルティザン」と呼ばれるワインの格付けがある。「クリュ ブルジョワ」は「クリュ クラッセ」の選考にもれたシャトーを包括するために1932年に構想された格付けで、これまでにいろいろな紆余曲折があり、何度か改訂されている。比較的手の届きやすい価格で、時には「クリュ クラッセ」に匹敵する品質のクリュもある。「クリュ アルティザン」は、畑面積が5ha以下の家族経営の小さなワイン農家を対象とした格付けである。
