VILLA AMORIS
HELIODOR
/Cantine di Gioia

カンティーネ ディ ジョイア　ヴィラ アモリス　ヘリオドール　2023

収穫は９月中旬に手作業で実施。ソフトプレスで搾汁した果汁は地下6ｍのセラーでコンク リートタンクに入れて低温発酵。その後ステンレスタンクで３ヶ月、瓶内で２ヶ月熟成。

テイスティング コメント

輝きのある淡いストローイエローの色調。香りは、キウイやライム、レモンオイルの爽やかなアロマ。続いて、メロンやオレンジの花の芳香が漂い、ほのかな蜂蜜の香りやトロピカルフルーツのような甘やかな香りが現われる。口に含むと、爽やかでジューシーな果実感。柑橘系のフレッシュさとともに、トロピカルフルーツの甘やかさが感じられる。心地よい残糖は、ワインの熟度の高さを示しており、辛口ながらも、ほのかな甘みが全体の調和を保っている。酸味はシャープでありながらも柔らかく、口中に広がるアロマチックな香味とともに、長く続く余韻へとつながる。

合う料理　前菜、貝類、魚介のマリネ、シーフードパスタ、鶏肉や白身魚の香草焼きなど。

2025年6月試飲

カンティーネ ディ ジョイア

プーリアの情熱と伝統が息づく家族経営のワイナリー

南イタリア　プーリア州は、東にアドリア海、南にイオニア海を望む美しい地域。カステル デル モンテのような歴史的建造物や、白い壁ととんがり屋根が特徴的なトゥルッリの家々が並ぶアルベロベッロなど、世界遺産にも登録される魅力的な景観が広がります。典型的な地中海性気候で、年間の降水量は少なく、豊かな陽光と肥沃な土壌が育むこの地は、古くから農業の盛んな地域としても知られています。

そんなプーリアの州都バーリから南東に約10km、広大なオリーブ畑に囲まれたのどかな場所にワイナリー「カンティーネ ディ ジョイア」は位置しています。その歴史は1950年代、祖父ジョヴァンニによるブドウ栽培から始まりました。当時のプーリアでは、多くの農家がバルクワインやブドウ果汁（マスト）を大量に生産し販売していましたが、時代の流れとともに、その需要は減少していきます。

そのような状況の中で、プーリアの伝統を守りつつ、品質重視のワイン造りを志す孫たち、ジョヴァンニ、アンジェロ、アントニオの3人が1998年に設立したのが「カンティーネ ディ・ ジョイア」です。自らの手でブドウを醸し、瓶詰めまで一貫して行う体制を整え、小規模ながらも高品質なワインづくりに情熱を注いできました。

注目は、同社を代表する「VILLA AMORIS（ヴィッラ アモリス）」シリーズ。 このシリーズには、それぞれに宝石の名を冠した3つのワインがあり、情熱と自然への賛美が込められています。

ROBINUS（ロビナス）：鮮やかな赤色が印象的なワインで、ルビーを意味する“RUBINO”に由来します。力強さとエレガンスを兼ね備えた味わいが魅力。

HELIODOR（ヘリオドール）：ギリシャ語で「太陽」を意味する“ヘリオス”と「贈り物」を意味する“ドロン”から名づけられた黄金色のワイン。太陽の恵みを感じさせる芳醇な香りと味わいが特徴です

ODE（オーデ）：カトリック信仰に基づく“賛美（LODE）”や大地への感謝を表現した、造り手にとって特別な意味を持つワイン。あまり知られていない小規模産地「DOCジョイア デル コッレ」の歴史と個性を伝える、深みある逸品です。

プーリアの自然、文化、そして家族の想いが凝縮されたカンティーネ ディ ジョイアのワインは、地中海の陽光と風土を感じることができる、まさに「飲む旅」。一口飲めば、そこにはこの土地ならではの物語が広がっています。