所在地:シャンパーニュ地方 ル メニル シュール オジェ
品質分類 原産地呼称:A.O.C.シャンパーニュ
栽培方法:リュット レゾネ
品種:シャルドネ100%
タイプ:スパークリング 白 辛口
アルコール度数:12.5%
容量:375ml
クロード カザル カルト オール ブラン ド ブラン グラン クリュ 375ml
Carte Or
Blanc de Blancs
Grand Cru
375ml
/Claude Cazals
クロード カザル カルト オール ブラン ド ブラン グラン クリュ
グラン クリュのオジェとル メニル シュール オジェのブドウから造られるブラン ド ブラン。 醸造・熟成:ステンレスタンクで発酵、7か月熟成後、瓶内熟成 50ヶ月。ドサージュ 7g/L
テイスティング コメント
黄金がかった淡いレモンイエローの色調。香りはリンゴや洋梨のコンポートの甘美なアロマ。さらにグレープフルーツの爽やかさが加わり、アカシアの花や蜂蜜のような甘いニュアンスも感じる。他にはブリオッシュのトースト香やナッツの香ばしさ、ミネラルのノート。口に含むと、クリーミーな質感、繊細さと同時に力強さを感じる。新鮮な黄系果実のフレーヴァーがしっかりと感じられ、蜜っぽさが心地よく広がる。ナッツのニュアンスが加わり、全体の味わいに深みを与え、ミネラル感と上品な酸味が絶妙に調和している。非常にバランスの取れた味わいで、飲みごたえがありながらも洗練されたスタイルに仕上がっている。 合う料理 牡蠣、白身魚のカルパッチョ、海老のグリル、鶏肉のブリュレ、フルーツタルトなど。
2025年4月試飲
クロード カザル
魅惑的な香りとリッチな果実の上質シャンパーニュ
1897年創業のクロード カザルは、対照的なこれらふたつのグラン クリュとその周辺のプルミエ クリュのみに約9haの畑を所有するレコルタン マニピュランです。ル メニル シュール オジェを代表する生産者としてシャンパーニュを手掛ける一方、ボランジェやルイ ロデレールなどトップ メゾンにブドウを供給してきました。それに加えて、現当主デルフィーヌ カザルの祖父オリヴィエ カザルの代から、これらのメゾンと契約する栽培家のブドウを圧搾するプレス ハウスを務めており、2004年にル メニル シュール オジェに醸造用セラーを新設して以降は、メゾンからの要請を受け、プレスだけではなく果汁をワインにする工程も請け負っています。ブドウの供給元となるだけにとどまらず、シャンパーニュ最高のメゾンの数々に契約栽培家のブドウのプレスから醸造までを一任されていることからも、この造り手の傑出した力量が伺えます。
ブドウ栽培にはリュット レゾネを採用。醸造にはステンレスタンクを用い、アルコール発酵とマロラクティック発酵を行います。ベースワインの醸造はル メニル シュール オジェの醸造施設で行われますが、最低でも36ヶ月という長い熟成にはオジェにある邸宅の地下セラーが用いられます。
クロード カザルのラベルには、RM(レコルタン マニピュラン)ではなくRC(レコルタン コーペラトゥール)と表記されています。レコルタン マニピュランとしてのワイン造りと、醸造設備を持たない栽培家のための協同組合的なワイン造りを並行しつつ、クロード カザルのラベルにRMと表記するには、法的には壁で区切られた醸造スペースが2部屋求められます。いくらクロード カザルがメゾンのベースワインの醸造まで引き受けているとはいえ、大がかりな設備投資が可能な大手メゾンと違い、本来の姿は小規模な家族経営のレコルタン マニピュランです。結局、醸造スペースを一部屋しか設けることができなかったため、法規制によりラベルにはRCと表記せざるを得なくなってしまった。しかし実際には、このふたつのワイン造りはプレスからタンクまで完全に分けて行われています。
つまり、クロード カザルのシャンパーニュは全て、自社畑のブドウのみから造られる正真正銘のレコルタン マニピュランの作品と言えます。自社畑のブドウの方がメゾンに供給される他の栽培家のブドウよりも質が高いと断言するデルフィーヌにとって、他の栽培家のブドウをブレンドする必要などないのです。常に高い質を求めて代々受け継がれてきたカザル家のシャンパーニュの魅力は、ピュアでリッチなスタイルです。ル メニル シュール オジェの研ぎ澄まされたエレガンスや、オジェの大らかなエレガンスを豊かな果実味が包み込んでいます。シャンパーニュに精通する評論家マイケル エドワーズはその著書の中で、「デルフィーヌのクロード カザルス シャンパンは、レコルタン マニピュランのお手本のようなシャンパン」と高く評価しています。