Chablis
/Jean Marc Brocard

ジャン マルク ブロカール　シャブリ　2023

レモン、白桃、黄色い果実の香りが特徴。口当たりは丸く、豊かな味わい。独特で円熟したワイン。醸造・熟成：ステンレスタンクで澱と共に7～9ヶ月

テイスティング コメント

輝きのある淡いストローイエローの色調。香りは、レモンやグレープフルーツの柑橘類に、青リンゴ、洋梨のニュアンス。さらに、菩提樹の花のような優雅な香りが広がり、ミントの清涼感が爽やかさを与える。そして、石灰、ミネラルのノートが混ざり合う。口に含むと、丸みがあり豊かな味わいが感じられる。たっぷりとした旨みがあり、立体的で、しっかりとした構造をもつ。シャブリ特有のミネラル感に、キレのある酸味が全体を引き締める。後味はスッキリとドライ。余韻にはグレープフルーツのほろ苦さやミネラル感が心地よく続く。

合う料理　魚や白身肉のテリーヌ、白身魚のカルパッチョ、生牡蠣、エビのグリル、タンドリーチキンなどのエスニック料理など。

2025年3月試飲

ジャン マルク ブロカール

シャブリの伝統を守りながら、持続可能なワイン造りを実現

ジャン マルク ブロカールは、1946年にコート ドールのショードネ ル シャトーで農家の家庭に生まれました。しかし、1960年代後半に農業の将来不安を抱え、一度は農業を離れてオーセールでエンジニアとして働き始めました。当時のシャブリは、1800年代に発生したフィロキセラ災から完全に復興しませんでした。しかし、資金に余裕がなかったので、妻の両親からプレイ村にある1haの畑を借りてブドウ栽培を始めました。その後、数年かけてワイナリーを建設し、この小さな畑が後にシャブリを代表する「ドメーヌ ジャン マルク ブロカール」の礎となりました。

ジャン マルクは、ワイン造りに関して早くからフランス国内だけでなく国際市場に目を向けていました。その戦略にも成功し、彼のワインは世界的な人気を獲得しました。その結果、シャブリの復興にも大きく貢献し、その立役者の一人になりました。 彼は、土壌やブドウ、そして生命を大切に尊敬の心を持ち続け、ワイン造りにじっくり向き合えました。

ジュリアン ブロカールは1973年に生まれ、エンジニアリングを学んだ後、1​​995年から父とともにワイン造りに携わるようになりました。ジュリアン自身もワイン生産に関心を持って進みつつある中で、除草剤や殺虫剤を使用する従来の農法に疑問を持つようになりました。そこで、農薬を使わずにブドウを栽培する方法を検討し、様々な研究を重ねた結果、ビオディナミ農法にたどり着きました。ジュリアンは、これからのワイン造りには有機農法とビオディナミ農法にあると確信し、父のジャン マルクを説得しました。 その結果、ジャン マルクも息子の意見を受け入れ、1997年から有機農法およびビオディナミへの転換を開始。そして、2006年にはラ ボワッソヌーズ(区画名)で有機認証を取得しました。ジャン マルクとジュリアンは世代を超えてシャブリの伝統を守りながら、持続可能なワイン造りを実現しています。