産地:ポルトガル ミーニョ
栽培方法:サスティナブル
品種:トラジャドゥーラ100%
タイプ:弱発泡性ワイン 白 辛口 ナチュラル
アルコール度数:12%
容量:750ml
仕様:王冠
ハーザ ペット ナット ブランコ 2022
Raza Pet Nat
Branco
/Quinta Da Raza
ハーザ ペット ナット ブランコ 2022
品質重視のヴィーニョ ヴェルデの生産者による自信作、トラジャドゥーラ100%で造るペット ナット。
このペット ナットは可能な限り人の介入をせずに造られます。畑で選別しながら手摘みで収穫した葡萄は除梗した後、圧搾します。最初の発酵はステンレスタンクで行います。葡萄の果皮についている野生酵母の働きで偶発的にアルコール発酵が始まります。発酵の途中、果汁の中の糖分がすべてアルコールに分解される前(残留糖度10~14g/Lを目安)にボトルに移し、ボトルの中で発酵が終わるようにします。発酵の際に発生した二酸化炭素(炭酸ガス)がボトル内に留まりスパークリングワインとなります。フレッシュな果実の生き生きとしたフレイバーが広がります。澱によって濁りが生じていますが、これによりワインのフレイバーに複雑さが加わっています。
テイスティング コメント
淡いイエロー、僅かに白濁した外観。香りは、洋梨やリンゴ、桃などのフルーティーなアロマ。続いて白い花の優雅な香りが立ちのぼる。さらにトーストの香ばしさやミネラルのノートが加わり、複雑なニュアンス醸し出している。口に含むと、スムーズで持続性のある泡が心地よく広がり、緻密なテクスチャーを形成。酸味がしっかりと感じられ、フルーツの甘さとバランスを保ちながら、爽やかな飲み口を演出する。軽やかでフレッシュな口当たり。後味にはシトラスとともに、僅かなミネラル感が残り、飲みごたえのある余韻が楽しめる。食前酒としてはもちろん、軽やかな料理やサラダ、カジュアルな集まりにぴったりの一本。気軽に楽しめる味わい。
合う料理 サラダ類、カプレーゼ、シーフードタパス、鶏肉のグリル、アスパラガスのソテー、生ハムとメロン、軽いパスタなど。
2024年12月試飲
キンタ ダ ハーザ
ヴィーニョ ヴェルデのサブリージョン 「Basto(バシュト)」のテロワールを表現
キンタ ダ ハーザはポルトガルの最北部、ミーニョ地方のD.O.P.ヴィーニョ ヴェルデのサブリージョン、「バシュト(Basto)」に拠点を置く生産者です。その歴史は、18世紀にまで遡ることが出来ます。現在は、5世代目のジョゼ ディオゴ テイシェイラ コエリョによって運営されています。1987年に祖父のイナシオが亡くなった後、ディオゴがワイナリーを引き継ぎ、ワイン生産者としてのキャリアをスタートさせました。ディオゴは妻のマファルダと共に、葡萄栽培とワイン造りに対する情熱を持ち、土地の可能性を信じ、ワイナリーをさらに発展させました。現在は、50haの畑を所有し、年間70万本のワインを生産しています。
一般的なヴィーニョ ヴェルデのイメージとは異なるワイン
キンタ ダ ハーザのヴィーニョ ヴェルデは、一般的にイメージされる‟微発泡で軽快な飲み口が楽しめるワイン”とは異なり、‟長期熟成にも向く、高品質で本格的な味わいのスティルワイン”に仕上げられています。通常のワイン同様、ボトルによってはわずかに炭酸ガスを帯びている場合があるかもしれませんが、どれも「ヴィーニョ ヴェルデ」という先入観に縛られずに試していただきたいワインです。実際に、『ワイン アドヴォケイト』や、『ワイン エンスージアスト』といったワインガイドでも高評価を獲得しており、その品質の高さや、長期熟成の可能性について言及されています。ディオゴは、「ヴィーニョ ヴェルデはワインの名前ではなく、生産地域(D.O.P)を指します。白ワインだけでなく、赤、ロゼ、スパークリングワインも造られています。一般的にヴィーニョ ヴェルデは熟成しない、と言われていますがそれは正しくありません。特にアルヴァリーニョやアヴェッソといった品種で造られたワインは高い熟成の可能性を持っています」と話します。
ヴィーニョ ヴェルデで最も内陸に位置するサブリージョン
「バシュト(Basto)」のテロワールをワインに表現する
ポルトガルには14のD.O.P.があり、ヴィーニョ ヴェルデの生産量はポルトガルのスティルワインのD.O.P.の中で最大となっています。キンタ ダ ハーザのある「バシュト」は、ヴィーニョ ヴェルデの9つのサブリージョンの中で最も内陸に位置しているため、大西洋からの海風から守られています。ヴィーニョ ヴェルデの他のエリアと比べると冬は寒く、夏は非常に暑くなります。これは晩熟の品種であるアザル(白)やエスパデイロ(赤)の生育に非常に適しています。
キンタ ダ ハーザの畑の標高は平均で200~250m、ゆるやかな斜面で非常に日当たりの良い場所です。タメガ川と大西洋からの風を遮る山々に囲まれています。土壌は花崗岩が豊富で、一部は粘土とシストが混ざっています。土着品種に注力し、アザル、アリント、アヴェッソ、ヴィニャン、トラジャドゥーラ、アルヴァリーニョ等を栽培しています。キンタ ダ ハーザでは、周囲の自然環境との調和を大切にし、生物多様性を保ち、自然との共生を目指しています。
「私たちは特に、土着品種を守ることを重視しています。なぜなら、このような地域ならではの葡萄は、この土地や気候に非常に適していたからこそ、長年栽培されてきたと言えるからです。例えば、アザルは完熟しにくい葡萄品種で、他のエリアではあまり栽培されていませんが、バシュトの畑は非常に日当たりが良いため完熟することが出来ます。私たちの哲学は、単一品種のワインの場合、その葡萄の独自の個性、アロマやフレイバーが際立つようにすることです。また、私たちは複数品種のブレンドによるワインも造っていますが、単一品種の個性を知った上でブレンドのワインを飲むと、そのワインをさらに良く理解することが出来ます」